桑原 BLOG

2017年6月26日 (月)

映画「ハクソー・リッジ」、日本兵はstinking animals!?

先週末、公開になった、メル・ギブソン監督の映画「ハクソー・リッジ」を観てきました。

太平洋戦争中の沖縄戦を舞台に、決して武器を持つことなく、敵味方の区別もなく負傷兵の命を救った、実際の人物、米軍のデズモンド・T・ドス衛生兵を描いた作品です。

ハクソー・リッジとは、Hacksaw(弓鋸のような)ridge(峰)という意味です。

米軍が何度攻撃してもなかなか攻略できなかった、日本軍の陣地がある「前田高地」に切り立った崖を、アメリカ兵がこう呼んだのです。

この作品はアカデミーの録音賞、編集賞を受賞しています。

前評判では、映画史に名高い、ノルマンディー上陸作戦を描いたスピルバーグの「プライベート・ライアン」や、ソマリア内戦を描いたリドリー・スコットの「ブラックホーク・ダウン」の戦闘シーンに勝る臨場感があるとのことでしたので、封切り日に早速映画館に足を運びました。

実際どうだったかというと…これからご覧になる方のために、ここではぼくの感想を述べることは控えておきます。

ただ思ったのは、「プライベート・ライアン」や「ブラックホーク・ダウン」は、戦争そのものが映画の主人公という気がするのですが、「ハクソー・リッジ」では、主人公はあくまでもドス衛生兵という傑出した人物という印象を持ちました。

例によって、英語の台詞と日本語字幕の齟齬が気になりました。

ハクソー・リッジから引き上げてくる米軍の先発部隊の兵士が、これからハクソー・リッジに向かおうとするドス衛生兵が所属する、後発部隊の隊員に向かって、日本軍のことを説明するシーンがあります。

そこで、すでに日本軍と交戦した兵士のひとりが、これから交戦する兵士たちに向かって、日本兵のことを、

They are animals...stinking animals
といいます。

stinkingには悪臭を放つという意味もありますね。

stinking animalsという言葉には、実際に日本兵と戦った兵士が肌で感じた、身の毛もよだつような恐怖が表れている、と少なくともぼくは感じました。

ところがこの台詞についていた日本語字幕は、"奴らは手強い、決して諦めない"というようなものでした。

日本語の"手強い"というのは、スポーツの試合で相手チームのことを評する言葉としても使える表現ですね。でも、stinking animalsは、スポーツの相手チームにも使える表現でしょうか??

この訳では、この戦場で兵士が感じた恐怖感は伝わらないのではないかな…そんなことを思いながら映画を観ていました。

英語圏の映画を鑑賞する時、ぼくは、なるべ実際の台詞を聴きとろうとしています。

実際には聴き取れない部分の方が多いのですが…。

しかし、時々聴き取れた表現が、この台詞のように印象に残った時には、後で辞書を引いて意味を調べるようにしています。

英語学習法としては効率的ではないように思えます。

多分、英語教材をたくさんこなして、多くの表現を棒暗記する方が、短期間での能力アップが期待できると思います。しかし、ぼくはそんな学習法が長続きしない怠け者なのです。

自分が興味を持った映画のシーンとともに刷り込まれた言葉は、なかなか忘れません。

だから、ぼくのような落ちこぼれ学習者にとっては、これは割と効率的な学習法だと思います。


2017年6月13日 (火)

Vol.35 安倍首相が使う"印象操作"という言葉、英語でなんというのでしょう?

最近、安倍首相が"印象操作"という言葉を盛んに使っているというニュースを目にしました。

予算委員会の質疑で、野党から自分に都合の悪いことを言われりすると、「それは印象操作だ」を連発するんだとか。

メディアの報道に対しても、この"印象操作"という言葉でかわそうとしてるとか!

ところで、この"印象操作"、英語でなんというのでしょう。

Google先生に聞くとimpression operation との答えが。

"印象を操作"するは、

manufacturing impressionsです。

でも、これではあまりに直訳で、もしかすると印象を良くする場合にも使えるかも知れません。

安倍首相が使う印象操作を英語ネイティヴに説明する時は、何と言えばいいのでしょう。


日本に住んでいるアメリカ人の友人に聞いてみると。

manufacturing a false impression of me

でいいじゃないかと言うのです。

例えば、

Media
attempt to spoil my reputation by manufacturing a false impression of me.

でいいんじゃないかと。

「Google先生の訳でも大丈夫だけど、こっちの方が伝わりやすい」と。

随分直截的な表現になってしまい、"印象操作"という語感に含まれる微妙なニュアンスが失われる気もしてきますが!

英語ネイティヴに簡単に伝えようとするなら、回りくどく言うより、ストレートな表現の方が良いようですね。

彼は、安倍首相の態度について、

"Sounds like Trump."

とも言っていました。

そう言えばトランプ大統領も、自分に都合の悪い報道に対し、fake newsを連発してますね。

こんな首相や大統領は困ったものだという人もいるでしょう。でもぼくはこうも思います。

ひと昔前なら、政治家がこんなことを言ってもまったく説得力を持たなかったはずです。

こんなことを言ってもある適当の支持率が維持できているのは、それ程までにgeneral mediaに対する信頼が失われているからなのだと思います。

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文・桑原和久
(フリーライター、編集者、茅ヶ崎方式渋谷松涛校生徒)

2017年6月 8日 (木)

Vol.34 映画の字幕でretireを定年と訳すのはやめて欲しい

茅ヶ崎方式のテキストで知った単語のひとつにに、定年=mandatory retirement ageがあります。初めてこの言葉が使われている構文を見たとき、なるほど、定年ってそんなふうに訳すんだと感心した記憶があります。

というのも、アメリカには、日本のような、60歳定年制はありません。年齢による就業差別は法律で禁じられているので、求人広告を出すときに、"35歳まで"などと年齢を応募資格にすることはできません。当然、就職を希望する人が履歴書に年齢を書くこともありません。

アメリカでは、年金をもらえる年になったから自ら退職するというケース、またはクビっになって辞めるということはあっても、みんなが60歳で強制的に職場を去るという事実はないのです。

つまり、アメリカ人相手に、単純にretirement ageと言っただけでは、日本語の定年のニュアンスは伝わりません。だから、茅ヶ崎の訳を見て、これなら意味が通じると納得したわけです。

ところが…、英語のretireを日本語に訳すパターンについて考えてみると…。

日本で公開されたアメリカ映画の台詞にretireという言葉が出てきた時に、定年という字幕がつけられていることが結構あるのです。これだと、観ている人の多くが、あぁ、アメリカにも日本のような定年があるんだなと、間違った情報を得てしまいます。

多分、訳者は、観ている人に混乱を与えない訳で良しとしているのでしょうが、retireは日本語の定年ではないのだから、そこはきちんと退職と訳して欲しいものです。

なんだか細かいことを言っていると思われるかも知れませんが、"定年"のように、日本では常識だと思われているけど、英語圏ではそうでもない概念が、安易に日本語訳として使われているケースを目にするたびに、ぼくは、これでは、これでは、外国のコンテンツに触れてる人が異文化を学ぶ機会を逸することになる!と感じてしまうのです。

映画だけでなくテレビの字幕でも、安易で本来の意味を反映しない日本語訳を目にすることが多いような気がします。中には"印象操作"なんじゃ?と思えるような、露骨な誤訳もありますよね?

海外生活を経験された方は、そういえばあの言葉もそうだな!と、すぐに、いくつか思い浮かぶんじゃないでしょうか?

2017年5月30日 (火)

Vol.33 すっかり外国人観光客のテーマパークと化した新宿ゴールデン街

20数年ぶりに、新宿ゴールデン街に行ってきました。新宿で久しぶりにあった日本人の友人と飲んでいて、ついでに足を運んでみようかというノリになり…。

時刻は平日の午後10時くらいでした。至るところで、いろんな国からやってきた観光客の人たちが、にこにこしながら記念撮影しているではありませんか。東洋人はもちろんのこと、西洋人の姿も多く見かけられました。

こうなっていることは噂には聞いていましたが…ぼくが知っているバブル期のゴールデン街は、なんとなく薄暗くて、部外者を寄せ付けない感じがする飲屋街でしたから(関係者の方々ごめんなさい)、海外から観光客が大挙押し寄せるテーマパークと化した、こんにちのゴールデン街を目の当たりにすると、隔世の感を禁じえませんでした。



ゴールデン街の歴史は、戦後のヤミ市、青線地帯にさかのぼります。バブル期には、盛んに地上げが行われたと聞いています。だから、20年前の段階で、世間では、あと数年でゴールデン街もなくなるだろうと言われていたのです。それが…。

ゴールデン街って、よく見ると、狭い路地の両側にマッチ箱のようなバーが軒を連ねていて、お店の前には色とりどりの電光看板があって、その風景はウォン・カーウァイの映画に出てきそうな、アジアの、お伽の、舞台のようでもあります。

一周しても数分しかからないエリアに270軒ものバーがあるんだそうです。そこに集う人々のいでたちもほんとに多種多様で、個々のお店の入口を見物しながら歩いているだけでも飽きません。

海外からの観光客が是非とも訪れたい東京のスポットだ、というのも頷けます。

が、どうして外国人に大人気だという事実を知っただけで、こんなにも街の見え方が変わるのかなと思います。

つまり、ついひと昔まで、ぼくは、この街に対し、老朽化した危険なエリアというマイナスのイメージを抱いていたというのに(関係者の方度々ごめんなさい)、ゴールデン街の現状を知った途端、なんとしてもこの街を存続させるべきだ!という気がしてくるのです。

やはり海外の人に認められるのが嬉しい。ぼくの中に外国人コンプレックスがあって、日本を誇りたいという国粋的な感情があるのでしょうか?

ゴールデン街は、クールジャパンで国や広告代理店が宣伝したから、人が集まるようになったわけではありませんよね。

ゴールデン街は大資本が投資して誕生したコンテンツではありません。むしろ当局としては、積極的に宣伝したくなかった場所に違いありません。

ところが、ゴールデンの面白さを知った外国人がSNSに投稿したりして、ネット上で自然に噂が広がり人気スポットになってしまった。そんなところも面白いですね。





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文・桑原和久
(フリーライター、編集者、茅ヶ崎方式渋谷松涛校生徒)529_180945.jpg" />

2017年5月25日 (木)

Vol.32 目黒区駒場の治安が良すぎる件について

井の頭線の駒場東大前から徒歩7分、目黒区駒場に引っ越してから、1年が過ぎました。

最近は、東京都内でも、地域によっては治安が悪化しているという話を聞くのですが…。

駒場に引っ越して感じるのは、このエリアは猛烈に治安が良いということ。

上京して四半世紀、これまで阿佐ヶ谷、西荻窪、吉祥寺、桜新町、恵比寿、広尾に住み、そして今の部屋に移りましたが、上記のどの地域と比較しても、駒場の治安の良さは抜きに出ています。

商店街のカレー屋さん、キッチン南海のおじさんと話していても、やはり、この辺りの治安の良さは抜群だと言います。

夜中に道を歩いていても、ちょっと怖いなという雰囲気の人に遭遇することは皆無。この1年、強引な新聞の拡販員はひとりも来なかったし、その他、意味不明のモノを売ろうとする訪問販売の人、悪名高いNHK職員のフリをした集金人も来なかった。

こんなことは、これまで住んだエリアでは考えられないことです。

なぜ、こんなに治安が良いのでしょう。理由は、やはり駒場東大前駅の北側に広がる、東大駒場キャンパスの存在だと思います。

必然的にこのエリアの住人は東大関係者、東大の学生、大学院生、研究者が多いのです。ぼくの住む集合住宅も、6部屋中4部屋までは、東大の学生さんです。

普通に考えても、例えば新聞の拡販員のが、そのあたりのアパートを訪れた場合、東大関係者に遭遇する確率が非常に高いのです。

この人たちは、わけのわからない理由をつけて、または強引な態度で言いくるめて、契約を取り付けることができる相手ではないですね。

ということで、東大関係者が多いこのエリアは、訪問販売員や新聞拡販員にとっては、とても効率が悪いエリアなのだと思います。

ぼくは、以前は渋谷区東に住んでいましたが、わけあって立ち退きせざるを得ず、仕方なく今の住居に越してきました。渋谷まで徒歩圏内という、ただそれだけの理由で選んだ駒場東大前でしたが、予想外の利点があったようです。



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文・桑原和久
(フリーライター、編集者、茅ヶ崎方式渋谷松涛校生徒)

2017年5月15日 (月)

Vol.31 いっそのことタバコを違法にしたらどうですか?

政府が受動喫煙防止の観点から、健康増進法を改正しようとしてるようです。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170513-00050028-yom-pol

要するに、不特定多数が集まる屋内は禁煙にしてしまえと言うわけですね。

しかし、ぼくはこの法律に大いに疑問を感じます。

なぜって、ぼくはスモーカーですが、喫煙することそのものは法律で認められてる権利なんですよ。

疫学的調査によると喫煙者は平均寿命が非喫煙者と比べ5年短いことが分かっています。ということは、生涯に使う医療費もその分喫煙者は安あがりなのです。

また、喫煙者はタバコ税をせっせせっせと納めてタバコを買っているのですよ。

問題は非喫煙者が被る受動喫煙の被害ということですが、これは、分煙で対処すべきものだと思います。ただただ喫煙者の権利をどんどん無くして行くというのでは、まるで中世の魔女狩りのようです。

タバコの煙がない場所でコーヒーが飲みたいならスタバに行けばいいし、一方、コーヒーを飲みながらタバコが吸いたいというスモーカーは、それができる場所、例えばセガフレードの喫煙室に行けばいい。

上記、こんな環境でコーヒーが飲みたいという(食事がしたいというのでも同じです)喫煙者と非喫煙者の願望は、喫煙そのものが違法でない限り、対等に扱われるべきだと思います。そうでなければアンフェアです。

今でも店内、全面喫煙可能の喫茶店で、いつも満席、大繁盛しているところがあります。

又吉さんの小説「火花」に出てくるの実在する吉祥寺の喫茶店、武蔵野珈琲店は全席喫煙化で、いつもお客さんで賑わっています。

渋谷の有名な喫茶店、茶亭羽當も全席禁煙喫煙化で、やはりいつ行っても満席です。

法律で屋内禁煙としてしまったら、これらのお店のお客さんは、憩いの場所を失うし、お店はお客さんはを減らしてしまい、ひょっとしたら潰れるかもしれません。

屋内全面禁煙の法律の問題点のひとつは、個人事業主や私企業の経済活動の自由も奪ってしまうことです。規制緩和に逆行してますよね。

東京五輪が近づいて、よくニューヨークのように屋内全面禁煙にすべきだという意見を耳にしますが、ニューヨークは屋外は喫煙可だと聞きます。

東京はほとんどの区で路上喫煙禁止ですから、今回の法律が通ったら、自宅以外ではタバコを吸ってはいけないということになりますね。

何度もいいますが、喫煙そのものは法律で認められた権利です。健康被害があることは事実ですが、喫煙には効用もあります。例えば、自殺率を非喫煙者と喫煙者で比較すると、非喫煙者の方が高いということが分かっています。

ある種の人々にとっては、タバコは精神鎮静効果をもたらしてくれるものかもしれません。

その可能性はあると思うのですが、いまって、とにかく喫煙は悪であり、何もいいことはないという前提でものごとが語られてますね。そのこともやはり魔女狩りっぽいものを感じます。

何らかの効用があるからこそ、喫煙者はタバコを吸っているのです。そう考えるのが自然です。

お酒だって依存症の人もいますが、なんらかの効用があるのでしょ?えっ、お酒に副流煙は無い?確かにそうですね。

でも、酒に酔って暴力的になり人を殴るなんて事件は定期的に起きてるようですが、タバコを吸って人を殴るという話は聞いたことはありません。

酒だって時と場合によっては、同席者に迷惑をかけます。酔いつぶれた友だちをその人の自宅に届けるのは大変ですよ、笑。

さて、やはり、副流煙を受動喫煙を無くすことが、最後まで残った難問ですね。なんと政府はこのタイミングで副流煙健康被害の経済的損失という数字まで持ち出してきました。だとしとら、やはり、分煙しかないのではないでしょうか?

しかし、武蔵野珈琲店や茶亭羽當のような嗜好性の高いお喫茶店は、お店の判断に任せるべきだと思います。


飲食店の場合は、全国展開しているレストランチェーンのようなところだけ最低限、分煙を徹底するということでいいのではないですか?

喫煙する場所を徹底的に無くして、喫煙者を追い詰めると、こんな道端の違法灰皿も出現します。もちろん、こんなことしてはいけませんが!



喫煙所が設置されていない都内某駅前近くの路上。


ぼくは、異なる価値観の人同士が共生できる多様性がある社会を目指すべきだと思いますから、ある種の人の権利を徹底的に制限しようという考えには反対です。

喫煙者叩きをする人の中には、ヒステリックな人もいて、少し怖いです。そんな人には、ならいっその事喫煙を法律で禁止しようと主張すべきではないですか?と言いたくなります。

ぼくは、マジョリティがマイノリティを遠慮なく叩いてもいいんだという空気が怖いのです。いまは喫煙者がターゲットになってますが、他の種類の人がターゲットになることだってあると思うのです。

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文・桑原和久
(フリーライター、編集者、茅ヶ崎方式渋谷松涛校生徒)

2017年5月10日 (水)

Vol. 30大盛況だった、頭ハゲない教頭!ありがとうございました!!

人はなぜハゲるのでしょう。私がこのことを初めて真剣に考えたのは小学校高学年、隔世遺伝という言葉を知った瞬間です。私の父も祖父も曽祖父もみなハゲ頭。そのため近所の友だちに「将来、お前は絶対にハゲる」と言われました。

去る4月16日(日曜日)、千葉県市原市のIAAES(旧里見小学校)で開催された、市原アートミックス、現代美術アーティスト、開発好明の里見100人教頭キョンキョンで、「頭ハゲない教頭」として講演してきました。

最初は人が集まるか不安でしたが、当日は大勢の方に真剣に耳を傾けていただき本当に感謝しています。

私のとっての、運命の時は30代前半に訪れました。頭頂部はみるみる薄くなり、路上で通りすがりのチンビラ風の男に「ハゲ」と罵られました。

私は効果が実感できない大手化粧品メーカーの育毛剤を使うのをやめ、育毛について取材を重ね、民間療法や東洋医学に根ざした”自然育毛法”を片っ端から実践。

その結果、ハゲと呼ばれて約一年半後で、ふたたびフサフサの頭髪を取り戻すことができました。

今回の講座では、私が効果を実感したハゲにくい体質作りのための暮らし方を紹介し、生徒さんの前で私が愛用しているお手製育毛剤を調合しました。

90分の講座終了後、ひとりの30歳くらいの男性が近づいてきて、小さな声で「頭皮マッサージのやり方を教えてください」と質問されたのがとても印象に残っています。

頭髪が薄いことと、その人の人格や魅力には何の関係もありません。

でも、どうせ髪の毛で悩むなら、化粧品メーカーの売上に貢献するだけの育毛よりも、半身浴をして血行を良くし、腰痛が治り、結果的に頭皮の血行もよくなるというように、身体全体にいいことがある、自然育毛法をオススメします。








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文・桑原和久
(フリーライター、編集者、茅ヶ崎方式渋谷松涛校生徒)

2017年4月29日 (土)

Vol.29 世界遺産、石見銀山にがっかりした件

先日、島根県の石見銀山に行ってきました。

山深い里にある銀山を含む周囲一帯の集落は、世界遺産に登録されています。

出雲縁結び空港から車で1時間、天気は生憎の曇りでしたが、おかげで無料駐車場が空いていて、車止めやすくて助かりました。

集落のまわりは鬱蒼とした緑が生い茂っていて、自然を満喫することができました。

一帯の建物は、おそらく厳しい建築規制があるのでしょう、個人の住宅も含めすべて日本家屋で、屋根は茶色の瓦、壁は土壁に統一してあります。まるで過去の時代にタイムスリップしたような錯覚を覚える、なかなか素敵な街並みでしたよ。

集落は意外と広く、徒歩だと端から端まで1時間くらいかかります。銀山跡地に向かってなだらかな坂道になっているので、ちょっとしたハイキング気分も味わえます。

しかし、結論から言ってしまうと、観光地としての石見銀山には、事前の期待を裏切られた、ちょっとがっかりしたというのが本音です。

なぜか?メインの銀山跡地、ここは、1人410円支払うと入場できるのですが、綺麗に整備された坑道の中でとんでもない発見があるかというとそうでもありません。

本物の銀山坑道跡なので、それなりに過去に想いを馳せるのとはできますが、内部は割とあっけなくて、小綺麗に整備されている山肌の洞窟という感じで、アクセスが大変な場所にある割には予想以上の驚きがなかったというのが本音です。

で‥。とても残念だったのが、集落のいたるところに、"世界が認めて10年、世界遺産登録10周年"というポスターが貼ってあったことです。

ぼくは、こんな風に思ってしまいました。もしこの場所が世界遺産でなければ、人々はやってくるだろうか?地元自治体は観光に力を入れただろうか?と。なんだか、世界遺産の押し売りをされてるような気分になってしまったのですね。

ユネスコが登録する世界遺産には、世界自然遺産と世界文化遺産があります。石見銀山は世界文化遺産です。

ブナの原生林が広がる青森県の白神山地や、鹿児島県、屋久島の屋久杉は世界自然遺産です。自然遺産の場合、学術的に明らかに貴重な生態系であるため、その点で納得できるのですが、文化遺産の場合、見る人の受け止め方によって、かなり評価に幅があると思います。

石見銀山の坑道は、歴史的に貴重な文化遺産だと思いますが、同じように貴重な文化遺産であり、かつ世界遺産には登録されていないものが、他にもあるのではないかという気がしてしまったのです。

あたり一帯の自然も、日本の田舎ならどこにでもあるものです。集落の街並みにしても、沖縄県の竹富島や、小江戸といわれる埼玉県の川越市に比べて、すごく衝撃的に美しいというほどのものではありませんでした(あくまで個人的な意見です)。

どうもすべての合わせ技で、石見銀山は世界遺産ということのようなのですが、ひとつひとつをの特徴を見ると、そんなにすごいかな?という疑問が湧いてきてしまうのです。

そして、もう一つ残念だったのが、お金の支払い方ですね。石見銀山では、坑道に入るために何円、資料館に入るために何円と、集落内に点在する各施設を利用するたびにお金がかかります。

貴重な文化遺産の維持には経費がかかるはずなので、お金を払うのは当たり前だと思いますが、せめて、1日有効フリーパスなどを販売していて欲しかったと思います。

施設ごとに課金されるシステムだと事前にいくらかかるのかよく分かりません。もちろん、ガイドブックを熟読していれば分かるのでしょうが、そんな人は少数派だと思います。

いくつかの施設に入場したあとで、「あら、ここも、有料なのね、まあ、なら、ここは見なくていいか」と言って引き返す人はきっといると思います。

ここは世界遺産なんだ!というアピールが目立つだけに、施設利用に必要はコストの集金システムがスマートでないことが、余計に気になりました。

東京に戻ってきて、インターネットで石見銀山の口コミを検索してみると、石見銀山を"がっかり遺産"と称している意見を発見しました。

やはり、そうか…と思ってしまいました。

今は口コミの時代です。石見銀山が、多くの訪問者にとってもう一度行きたくなる場所になるためには、いろいろと改善すべき点があると感じました。



2017年4月20日 (木)

Vol.28 真面目な人ほど、 Prostate inflammationになりやすい

ちょっとら恥ずかしいんですが、最近、歳のせいかトイレが近くなってしまって…、といってもまだ高齢者ではないし、年齢的には中年だし、自分では若いつもりのぼくは、心配になって近所の泌尿器科で診察してもらいました。

すると、「前立腺炎ですね」とお医者さん。

前立腺って女性にはない器官ですが、男にとっては精液を製造する大切な部位というだげなく、なんとも敏感で不安定な感じがする場所なのです。

前立腺が炎症を起こすとトイレが近くなるし、肥大症になると2度と元の大きさに戻ることはなく、一生お薬を呑み続けることになるというのが常識なんです。

しかも、がんの部位別罹患数のデータをみると、男性では、2位の胃がん、3位の肺がんを押さえ前立腺がんが堂々の1位なのです。ちなみに、女性は1位乳房がん、2位大腸がん、3位肺がん、となっているようです(国立がんセンターの公開資料より)。

といってもぼくはがんになったわけではなく、単なる炎症なのですから、薬で治すことができます。
お医者さんは、2週間分の抗生物質を処方しながら落胆しているぼくに向かって、こう言いました。

「くよくよするんじゃないよ。キミ、まだ若いんだから。ストレスは前立腺炎によくないんだよ。だいたい、小さなことを気にする真面目なタイプほど前立腺炎になりやすい」

その通りだ、そして、くよくよしてられないと思ったぼくは、なぜか次の瞬間、前立腺炎って英語でなんて言うんだっけと思っていました。

辞書をひくと、前立腺炎は、
Prostate inflammation でした。
そして、これでひとつ語彙が増えたぞと、自分を勇気づけました。

では…

お医者さんが言った、"小さなことを気にする真面目なタイプほど前立腺炎になりやすい"、は英語で何と言うのでしょう。

アメリカ人の友人に、

People that are too serious are prone to prostate inflammation なの?と尋ねたら、ぜんぜん違うといって大笑いされました。

Fuddy-Duddy is prone to prostate inflammation.

は、そんなに悪くはないようですが、どうもしっくりきません。

google先生によると、

Serious people tend to be more prostatitis.

だそうですが…。

自分の無学を宣伝するようでとても恥ずかしいのですな、どなたか、これはという訳を教えていただけませんか?


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文・桑原和久
(フリーライター、編集者、茅ヶ崎方式渋谷松涛校生徒)

2017年4月13日 (木)

Vol.27 日本的空間概念の絵画的表現とは!!アーティスト、吉野ももさんの世界。

現在、渋谷の西武百貨店で、アーティスト、吉野ももさんの個展と全館プロモーション「Link」(4月11日~5月7日)が実施されています。

吉野さんは、1988年生まれ。今年3月に東京国際フォーラムで催された「アートフェア東京2017」に6点の絵画を出展したところ、すべて初日に完売してしまったという、新進気鋭のアーティストです。

今、渋谷西武に行くと、吉野さんの作品'Kami'シリーズ16点と、吉野さんが作成したイメージを売場やショーウィンドウなどに展開したビジュアル群「Link」を、すべて無料で鑑賞することができます。

'Kami'シリーズは、吉野さん自身が独特の形にカットした木製キャンバスの上に、アクリル絵具で描いた絵画作品です。

彼女は東京藝大大学院在籍時に、イギリスに留学しました。この時、「西洋の建物は硬い地盤の上にレンガや石を使って建てられているのに対し、日本の建築物は柔軟な地盤の上に木と紙で造られていることを再認識した」といいます。同じように、洋服はサイズをしっかり計って作るものだけど、着物は柔軟性があると思ったそうです。

そして、これらの事実は、西洋と日本の空間認識の違いに通底すると感じた彼女は、日本の空間概念そのものを絵画として表現しようとします。そのようにして生まれたのが、'Kami'シリーズです。

この絵を観てオリガミを連想する人もいると思いますが、彼女自身もオリガミからヒントを得たと言っています。

「オリガミもまた、もともとはシンプルなもので、一枚の紙のかたちを変えて遊ぶという日本の空間概念を表していると思います」と吉野さん。

吉野さんが教えてくれたおすすめ鑑賞コースは、

A館正面ウインドウ→横断歩道を超えて振り返りA館横ウインドウ→ B館1F → B館3Fコンポラックス(売り場内、鏡4ヶ所と商品台に数カ所)→ 5F連絡通路 → B館8Fオルタナティブスペース&アートショップ です。

渋谷に来られた折には、是非立ち寄ってみてください。おすすめです。





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文・桑原和久
(フリーライター、編集者、茅ヶ崎方式渋谷松涛校生徒)

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