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2017年3月15日 (水)

Vol23.続・「メデイアに強権的な安倍政権」で、いちばん得してるのマスコミなのでは?

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ついでに言っておくと、この街の声に関しては、CNNなどの、アメリカのメディアは、日本よりはまだマシだと思います。



イラク戦争開戦時、CNNはこの戦争についてどう思いますかと、街頭でインタビューしていました。ぼくの記憶では、その時は5名のコメントが紹介され、その内、戦争支持で政権の開戦理由を信じるという人は1名だけ、戦争はどんな理由があろうと反対という人が1名、あとの3名は、それぞれ、他の人が述べない点を指摘して持論を展開していました。



それを見て、多様な意見を紹介する姿勢においては、CNNは日本のテレビとは正反対で、まともなんだなとも思いました。



国境なき記者団の報道の自由度ランキングにしてみても、実は第二次安倍政権発足以前から、日本の順位は、先進国の中では極めて低かったのです。イラク戦争中、ブッシュ政権が強権的であるという理由で、アメリカはこのランキングを下げましたが、その時点でも、日本の順位はアメリカよりさらに低かったのです。



理由は、上記、記者クラブの密室性などなどなんですけどね。



そして、日本の大マスコミに対する最も根深い批判は何かと言えば、クロスオーナーシップ制でしょう。



ここでいうクロスオーナーシップとは、簡単にいう大マスコミの株の持ち合いのことです。



朝日新聞はテレビ朝日、毎日新聞はTBS、産経新聞はフジテレビ、読売新聞は日本テレビ、日本経済新聞はテレビ東京と、全国紙と日本の民放地上波は、株の持ち合いにより見事に系列化されています。



そのため、系列対系列の多少の批判はあるとしても、新聞がテレビの批判をすることはなく、またその逆もなく、それどころか、ある案件について、新聞テレビは歩調を合わせて同じ報道の仕方をしますから、情報空間の多様性を保つことは困難です。



マスコミが一斉に同じ論調で語り出しすと、世論誘導することはたやすく、一旦、世論が出来上がってしまうと、ひとりでそれに異論を唱えるのはとても勇気がいることです。その意味で、今の大マスコミのあり方は、非常に危険な状態であるともいるのです。



ジャーナリストの神保哲生さんは、官僚の批判はマスコミがするし、政治家の批判もマスコミがするけど、マスコミの批判をする者がいないので、そのことが最も危険という趣旨の発言をしています。



実は民主党政権下、クロスオーナーシップ制を解消しようとする動きもありました。2012年、当時の原口総務大臣が、クロスオーナーシップを禁じる法律を作りたいと述べたのです。



http://www.j-cast.com/2010/01/15058061.html?p=all



しかし、自分たちの既得権益を脅かすこのような政策を大マスコミが報道することはなく、ほとんどの人に知られてきません。その後は、うやむやになってしまいました。



国から放送免許を交付され、電波を使いまくる特権を享受しているテレビの民放キー局。



そして、国内の産業で唯一メーカーが小売の販売価格を決定できる再販制度が適用されていて、思い通りの統制価格で商品を売ることが許されてる新聞(出版業界もこの点は当てはまりますが)。



このふたつが系列化しているのだから、これほど巨大な既得権益はありません。



大マスコミのいわゆる正社員の人たちは、自分たちの恵まれた生活を守るために、この権益をなんとしても手放したくないはずです。



さてこのようなかたちの、大マスコミに対する批判を、第二次安倍内閣誕生以前は、ずいぶん耳にした気がするのですが、今では、すっかりなりを潜めましたね。



安倍政権はマスコミを支配しようとしているという言説に押されるかたちで…。



きっと、大マスコミの人たちは、ほっとしていることでしょう。



何が起きても、良識的市民派の間では、強権的な安倍政権が悪いことになるのだから、これほど安心できることはありません。巨大な既得権益に守られていても、常に自分たちは安倍政権の被害者でいることができるのです。



そもそも昔から権力には、いろんな方法でメディアを支配しようとする性質があるのだと思います。メディアがその圧力に屈しているのだとしたら、非難されべきなのはメディアの側なんじゃないかと思います。



だって、それは読者や視聴者、市民の知る権利よりも、自らの保身を優先したということに他ならないのですから。



今回はこんな当たり前のこと書いてしまって、読んでくださったみなさん、退屈されたとしたらごめんなさい。



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文・桑原和久



(フリーライター、編集者、茅ヶ崎方式渋谷松涛校生徒)

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